消費者からの苦情が法的問題に発展しないためにはどうすればよいでしょうか?
1.消費者の方を満足させる企業努力が必要
(1)消費者からの苦情の多く
「契約時に受けた説明と実際のサービス内容が異なり、サービスの質が悪い。」
「自分に効果が上がらないのは、サービスの質が悪いからである。」
「中途解約の返金が少ない。」
というものです。
(2)お客様との話し合いがうまく進まない場合
サービス内容に対する苦情・クレームが特商法上の法的紛争に発展し、その件数が増えれば、対応する費用、時間、従業員の労力等がかかるため経済効率が悪化し、さらに事態が悪化すればインターネット上で悪評が広まり企業イメージが大きく損なわれ、 行政当局からの監視が強まったり、行政処分も受けかねない事態に発展する可能性があります。
そこで、事業者は苦情を減らす努力をして下さい。これは法的問題をどのように処理し、対応していくかという問題ではなく事業者の企業努力の問題です。
(3)お客様からの苦情が、特商法上の法的紛争に発展した場合
1.クーリング・オフによる入会金の全額返還
2.中途解約による解約金の返還
3.不実の告知または事実不告知による取消
という主張に発展することが多いです。
問題は、苦情をこのような特商法上の法的紛争に発展させないために何を準備すべきかです。
2.法定書面の内容整備・確実な交付
お客様がクーリング・オフ期間を過ぎてからクーリング・オフを主張する場合、法定書面(概要書面・契約書面)の不備を指摘して、法定書面不交付によるクーリング・オフ期間未経過を理由とすることがほとんどです。
概要書面と契約書面は「明確さ」を第一に、必要的記載事項を網羅した契約書を、その事業者の役務の特徴を理解した弁護士とともに慎重に作成すべきです。事業の生命線ともいうべきとても重要な作業です。
法定書面の交付を確実に行うため、従業員の指導を徹底し、紛争に備えて記録化を励行すべきです。
3.中途解約金紛争の防止のため支払方法の工夫や解約金の計算方法を明確化して下さい!
中途解約金を巡るトラブルは、中途解約金の計算方法が不明確な場合にはクーリング・オフの問題となってしまうので、法定書面作成段階で細心の注意が必要です。
既に提供された役務をどのように評価するのかは極めて難しい問題ですので、思い切って月謝制度にするなどして、中途解約の問題を払拭させる工夫をすることが考えられます。
4.不実の告知または事実不告知による取消をされないために、従業員の指導や証拠化を励行して下さい!
お客様からの契約時に言われた事実と実際が違うとの苦情は、不実の告知の主張に発展する可能性が高いです。
契約時の説明内容を必ず記録化し、言った言わないの紛争を防止します。
従業員を指導し、セールストークと不実告知の境をきちんと把握させることが重要です。
弁護士に実際の勧誘を見てもらいチェックを受けることを勧めます。